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佐賀の海苔漁師、徳永義昭という人
- 佐賀の有明海沿いに生きる一人の海苔漁師、徳永義昭さんを知っていますか。
ただの漁師ではなく、潮の満ち引きを読み、自然の厳しさを全身で受け止めながら生きてきた男です。そして同時に、テレビで偶然見たフジコ・ヘミングの「ラ・カンパネラ」に心を打たれ、誰もが不可能だと言ったあの曲を、人生をかけて習得してしまった人です。 -
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前作「ら・かんぱねら」プロジェクトの大成功
- 昨年、リニューアル前のYOKATO!で挑戦したクラウドファンディング「海苔師がラ・カンパネラを弾くキセキ」プロジェクトでは、500万円を超える支援をいただきました。
完成した映画『ら・かんぱねら』は今年1月から佐賀だけで2万人超を動員、半年以上のロングラン上映実現に至っています。
佐賀から日本全国へ、そして今回は日本から全世界へ。
徳永さんの挑戦は多くの人の心を動かし、地域に誇りを取り戻す大きな力になりました。 -
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今度は「ドキュメンタリー映画」という新たな挑戦
- 今回の新たなプロジェクトは、NHKで放送されたドキュメンタリー「漁師と妻とピアノと」を土台にしつつ、劇場公開を目指した長編ドキュメンタリー映画として完成させる挑戦です。NHK放送後に収録したハンガリー・ブタペストにあるフランツ・リスト記念ホールでの徳永さんの演奏映像がラストを飾ります。
監督を務めるのは、シンガポール出身で東京を拠点に活動するチェン・ハン・シン監督。
実は、映画『ら・かんぱねら』を手がけた鈴木監督と同じ時期に、同じきっかけとなったテレビ番組を見て「徳永さんに会わねば」と心を動かされたのが、チェン監督でした。
フィクション映画として心をつかんだ前作と対をなすように、今回はドキュメンタリーという切り口で、より深く、より静かに、徳永さんとその人生を描き出します。 -
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佐賀から世界へ、もう一歩踏み出すために
- チェン監督は徳永さんを追い続け、何百時間もの映像を撮影してきました。
夜明け前の海苔船の上でのたたずまい、妻・千恵子さんとの静かな会話、過去の後悔、そして再び海苔網を張りながら思い出すピアノの音色——。
そこにあるのは、単なる「漁師の暮らし」ではなく、「人が生きるとはどういうことか」という普遍的な問いかけです。
このドキュメンタリーは、徳永さん個人の物語を超え、佐賀の美しい海岸線、干潟の風景、海苔養殖という伝統産業、そこに暮らす人の息遣いを世界に伝えるものになるでしょう。
有明海の潮の流れのように、私たちの想いを世界へ運ぶ映画を目指します。 -
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支援者とともにつくる「佐賀発・世界行き」の映画
- 撮影はすでに完了しています。
これから必要なのは、編集、音楽、音響効果、字幕などを含むポストプロダクションの作業です。絶対に映画の作品として完成させ、国内上映、そしてフランスのカンヌ映画祭を初めとした海外映画祭への出品につなげたい。
前回の『ら・かんぱねら』が佐賀で生まれた物語を全国に広めたように、今度は世界75カ国での上映を目標にしています。
佐賀の海苔師の挑戦を、佐賀の風景や文化を、もっと多くの国の人々に知ってもらいたいのです。 -
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「ただの地域PR動画」ではない、本物の物語を届けたい
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- 私たちが作ろうとしているのは、単なる「地域の観光ムービー」でも「産業PR動画」でもありません。
徳永さんという一人の人間を丁寧に見つめ、その背景にある佐賀の風景や文化、そして「生きることとは何か」を問いかける本物のドキュメンタリー映画です。
暴風雨で全てを失っても翌年も網を張る海苔漁師のように、何度失敗しても立ち上がり挑戦を続ける人間の姿を、この映画を通して世界中に伝えたいのです。 -
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支援は「お金」だけではなく「仲間」を集めること
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- 今回のクラウドファンディングでお願いしたいのは、単にお金を集めることではありません。
佐賀発の物語を、たくさんの仲間とともに日本も佐賀も海苔という食べ物をも知らない世界へ届けたい。
支援者の皆さんには、制作の進捗を随時ご報告し、試写会へのご招待、完成版へのエンドロールクレジット、ポスターやパンフレットへのお名前掲載など、さまざまな形でこの映画づくりに参加していただけます。 -
佐賀から世界へ。この映画は、私たちの物語。
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- 海と共に生き、時に打ちのめされながらも、何度でも立ち上がる。
誰かのために、もう一度自分を変えようとするその姿は、まさにこの土地に根ざす“生きる力”そのものです。
彼の物語は、きっと誰かの人生を照らす希望になります。
「人はいつからでも変われる」
「夢を見るのに遅すぎることはない」
そんな当たり前だけれど忘れがちな言葉を、私たちにもう一度思い出させてくれるのです。
この映画には、佐賀の風景や文化、暮らしの中にある“美しさ”が丁寧に映し出されています。
それを世界へ伝えることは、佐賀に生きる私たちの誇りを伝えることでもあります。
この映画は、もはや一人の海苔師だけの物語ではありません。
地域で生まれ、地域に育まれた「私たちの物語」です。
そして今、世界に羽ばたこうとしています。
この挑戦を支える力が、今まさに必要です。
佐賀の海から届くピアノの音が、世界中の心を震わせる未来を、私たち自身の手でつくりましょう。 -
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チェン監督コメント
- 私が徳永さんの偉業を初めて知ったのは2019年末でした。
無名のとある海苔漁師が、叶えられるかどうかもわからぬ夢を掲げ、様々な代償を払いながらも我武者羅に全力で向かうその姿に私は堪らなく惹かれてしまいました。彼は実際、深夜の海苔漁を終えて帰宅したあとの8時間以上に及ぶピアノ練習に打ち込み、尋常じゃない執着心によって自分の家庭に亀裂が入ることもありました。しかし、そんな家庭事情を知れば知るほど、徳永氏とその妻・千恵子さんの生活をドキュメンタリー映画にしたいと、私は感じてしまいました。
人は何のために夢を持ち、実現させようとするのか?愛する人のためというならば、その目的を達成する為にその人を傷つけてもよいのか?自分の為というならば、愛する人よりも大事なモノとは何であるのか?徳永夫妻をそばで見ていて、私はそんな「人間の本性」を心から知りたくなっていました。
徳永氏の夢を追う旅を見ていると、彼の心の底には数年前に亡くなった父親への贖罪の気持ちがあるように思えてきました。病床から平穏な生活を願っていた父の気持ちに気付かぬふりをして、ピアノ練習に没頭してしまったこと。徳永氏は、亡くなって初めてその想いに気づいたようでした。そして、徳永氏はもう一人大事な家族の気持ちに心を寄せるようになりました。それは、妻の千恵子さんです。夫の夢を叶える為に、千恵子さんは、親の介護や家計のやりくりなど、家庭の様々な悩みを夫に相談せずに、独りで乗り切ろうと努力してきました。そのことに気付いた徳永氏は、自分の夢を叶えることができたのは、妻のお陰でもあると実感し、千恵子さんが心に秘めた想いを引き出すことを試みます。それは、ピアノの先生であるはずの千恵子さんが人様の前では演奏できないという恐怖心の克服です。千恵子さんにピアノを教えてくれた実の母親が、10数年前に交通事故という不慮の事故で亡くなってしまったことがきっかけで、ショックを受けた千恵子さんは人前演奏できなくなってしまいました。これに気付いた徳永氏は、千恵子さんが人前で演奏できるようになることが、実父への贖罪になり、妻への感謝を伝えることになると考えるようになりました。いま、彼らはその旅の途中にいるように見えます。
徳永氏は音楽を通じて、栄光と挫折、歓喜と反省の葛藤を繰り返しているようです。100万人の観客に認められることと、妻に認めて貰えることは彼にとって違うことなのかもしれません。そんな海苔漁師と家族の物語を私は紡いでいます。 - Cheng Herng Shinn
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徳永義昭コンサートスケジュール
- 8月
1日豊洲でピティナコンクール
2日滋賀県彦根市コンサート
3日大阪堺市コンサート
5日熊本県天草市コンサート
6日来年スエーデンでのコンサートの打ち合わせ
8日熊本県サンパレスホテルでゲスト出演
9日池袋でピアノ弾き合い会ゲスト出演
10日茨城県古河市コンサート
11日茨城県古河市で演奏
16日佐賀市同窓会でゲスト出演
17日午前は佐賀県の武雄中学校で講演、午後から福岡県でコンサート
19日佐賀県吉野ヶ里町でミニコンサート
20日佐賀市神野でコンサート
21日福岡県ピティナステップで演奏
23日大分県でミニコンサート
24日福岡県糟屋郡でコンサート、夜は熊本県でコンサート
26日佐賀県唐津市でコンサート
27日来年のスエーデンでのコンサート2回目の打ち合わせ
29日佐賀市で九州地区研究大会のゲスト演奏
30日東京の東村山でコンサート
31日佐賀県伊万里市でコンサート